まるで東京タワーのような

梅田のヘップの観覧車は、ある地点からだと綺麗に真横から見ることができる。

その場所にはうまいことベンチがあって、それを眺めながらたそがれることができる。観覧車を真横から見ると、縦長で薄い。そしてヘップの観覧車は、真っ赤な観覧車だ。その場所から見えるそれは、まるで東京タワーのようであるのだ。

毎日歩く通学路で、不意に顔を左に向けると私はそれを見つけた。初めて見たときは、実は泣きそうなほど感動した。夜のヘップの観覧車は黄色い明かりがいくつもいくつも点いていて、観覧車の回転に合わせてそれがうまいこと消えたり点いたりして見えるのだ。真っ正面から見た場合には絶対に起こらない現象である。真横だと骨組みや箱が邪魔をして、そう見える。真っ赤な鉄に無数の黄色い電球は、夜の梅田によく映える。私はこの光景が、大好きなのだ。

梅田の夜に、JRと阪急の乗り換えを行うときがあれば、ルクア近くでいちど顔をヘップに向けてみてほしい。私のいう東京タワーの意味がきっと分かるだろう。